✨ 編集部のとっておき短評
飯BARは、中華料理をもう一度磨き直したような店です。なじみの味を組み替え、記憶を残しながら現代的な艶を少し加えています。いつもより少し丁寧に食事をしたい夜に似合います。


內湖路一段の角に、飯BAR 內湖創始店(FUN BAR Neihu)は静かに立っています。外観から店内まで、昔ながらの中華料理店の重厚さよりも、モダンな軽やかさを感じます。青緑のレザー、金色の照明、大理石のテーブルが、光の下で程よく洗練されて見えます。
空間は二層に広がり、視線が自然に通ります。個室とオープンな席が共存し、プライバシーもにぎわいも保てる造り。昔ながらの騒がしい宴会場というより、丁寧に設計された食事の場に感じられます。
そして本当に足を止めさせるのは、なじみがあるのに少し違う、その味です。
● 美人茶とトンポーロー
トンポーローは艶があり、ふっくら。口でほどける質感にほのかな甘みがあり、脂身と赤身が柔らかな層を作ります。面白いのは、小さな器の温かいお茶です。濃厚な肉のあとを軽く締め、重くなりすぎないよう整えながら、食べる流れにリズムを生みます。
● 花雕酒と出会った鶏
この料理の軸はお酒の香り。花雕酒の風味が鶏肉の繊維まで染み込み、口に入れるとなめらかで柔らかく、あとからほのかな薬草を思わせる香りが浮かびます。主張しすぎず、それでも続く香りに、ついもう何切れか箸が伸びます。
● 牛ショートリブの黒胡椒焼き
表面は香ばしく焼け、中には肉汁が残っています。黒胡椒のはっきりした力強い刺激が牛肉の甘さと重なり、厚みのある味に。骨の周りの肉の噛み応えが、少し豪快な印象を添えます。
● たっぷり蒼蠅頭(花ニラとひき肉炒め)
花ニラは細かくても歯切れがよく、豆豉とひき肉が濃い塩気とうま味を引き出します。味はまっすぐで、回りくどさがありません。気づけばご飯を何口か余分に食べてしまう、家庭料理の力があります。
● ブランコ仕立ての薄切り肉
まず目を引くのは、展示品のように掛けられた肉の姿です。口に入れて初めて、包丁仕事の細かさと肉の柔らかさに気づきます。にんにくソースの軽い辛さが全体の味を一段引き上げる、シンプルでも効果的なひと工夫です。

● 伝統のあん入り中華パンケーキ
外皮はカリッと、中は柔らかく少しもちっとしています。小豆あんの甘さが程よく、くどさがなく、食事の締めにちょうどよく感じられます。
● 胡同の定番青菜ご飯
ご飯はべたつかず粒が立ち、青菜の軽い香りが染みています。余計な油っぽさがなく、テーブルに並ぶ濃い味の料理の間で、食事のリズムを整えてくれます。
- 親しみある中華に創意を加え、新しさも楽しめる
- 洗練された空間で、会食やビジネスの食事に向く
- 濃厚なものから爽やかなものまで、味の層が明快
- デザートも印象的で、お腹に余裕を残したい
すっきりした料理から始めて、少しずつ濃い味へ進み、最後はデザートで締めるのがおすすめ。その流れで食べると、食事全体がよりまとまります。
📌 味めぐりのまとめ
飯BARがしているのは、料理を出すことに加えて、その味を読み替えることです。なじみの中華を並べ替え、表し方を変えると、慣れきっていた味が急に新しく感じられます。少しよい食事をしたい日には、ちょうどよい選択肢になる店です。