✨ 編集者のとっておき短評
陳耀訓·麵包埠 YOSHI BAKERYは、ただのパン屋というより、記憶と土地とのつながりが続いていく場所のよう。鹿港から台北へ。どのパンにも少しの温かさと、少しの譲れない思いがある。

効率を大切にする台北の街で、YOSHI BAKERYには不思議なリズムが流れる。人は列に並び、待つことをいとわない。焼きたての香りを、ひと口味わうために。
赤レンガの壁、小さな庭、大きな窓。空間はすっきりしていても冷たくない。店に入ると木のカウンターに光が落ち、パンがひとつずつ並ぶ。飾りすぎず、自然な質感がある。
奥には開かれたベーキングスペースがあり、職人たちは静かに集中して動く。ここでのパン作りは単なる製造ではなく、繰り返し積み重ねる職人の日常なのだ。
塩漬け卵黄入りのパイ菓子、蛋黃酥が伝説なら、パンは日々の暮らしのいちばん優しい部分だと思う。
● 定番クロワッサン
外側はサクサクと軽く砕け、中には層が幾重にも重なる。柔らかさの中に少しの弾力。バターは強く主張せず、ゆっくりとまろやかに香り、食べ終えたあとに淡い余韻が残る。
● チョコレートドーナツ
柔らかくもっちりして、かむと少し弾む。チョコレートは濃厚でもくどくなく、すっきりと素直な味。気づけばひとつ食べ終えている、そんな甘さだ。
● ピーナッツサンドパン
ピーナッツの香りは穏やかで、バターと合わさるとさらにまろやかになる。全体に甘すぎず、心地よいバランス。日常のひと口にしたくなる。
- 世界王者のパン職人によるブランド
- 台湾の地元食材とヨーロッパの技法を融合
- パンの種類が豊富で、日々の選択肢も多彩
- 蛋黃酥は季節の祝い事に合わせた限定人気商品
店で選んだら、なるべく早く味わいたい。特にクロワッサンとドーナツは、温度と時間が食感に直接影響する。
📌 味巡りを終えて
YOSHI BAKERYの魅力は、日常に真剣に向き合うところにある。一見ありふれたパンも、細部に目を向けると存在感が増し、やがて人が並んでも買いたいと思う理由になる。